深山里的山猫轩西餐馆

 (原作:注文の多い料理店 宮沢賢治)

福谷綾香 兵库县神户市在住

登载:2011912

 


 
 

1

 

ふたりのわかい紳士が、すっかりイギリスのへいたいのかたちをして、ぴかぴかする鉄砲をかついで、白くまのような犬を二ひきつれて、だいぶ山おくの、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことをいいながら、あるいておりました。

 

两位年轻的绅士,打扮得就像英国士兵一样,扛着闪闪发光的猎枪,牵着两头像白熊一样的大狗,走进了一座深奥莫测的深山里。他们走在发出沙沙的声音的叶子上。

 

 

 

 

「ぜんたい、ここらの山はけしからんね。鳥もけものも一ぴきもいやがらん。なんでもかまわないから、早くタンタアーンと、やってみたいもんだなあ。

 

他们一边走一边说道:「这儿怎么回事儿呀。这儿的山太糟糕了。连一根鸟毛也没有。来点儿什么都行呀只要快点儿让我镗镗放上几枪就行。

 

 

「しかの黄いろなよこっ腹なんぞに、二三ぱつおみまいもうしたら、ずいぶんつうかいだろうねえ。くるくるまわって、それからどたっとたおれるだろうねえ。

 

 

「朝梅花鹿黄黄的肚皮开上两、三枪,那才痛快啊。看它转来转去,转来转去,一下子叭嗒一声倒下了。

 

 

 

それはだいぶの山おくでした。あんないしてきた専門の鉄砲うちも、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの山おくでした。

 

那真是深山哇。连带路的猎人也有点儿着慌了。不管往哪儿走都是深山。

 

 

  それに、あんまり山がものすごいので、その白くまのような犬が、二ひきいっしょにめまいをおこして、しばらくうなって、それからあわをはいてしんでしまいました。

 

再加上山实在太深奥。那两头像白熊一样的大狗,昏昏沉沉,一会儿后、它们嘴里发出呻吟,口吐白沫、一下子死掉了。

 

 

 

「じつにぼくは、二千四百円のそんがいだ。」とひとりの紳士が、その犬のまぶたを、ちょつとかえしてみていいました。

 

「说实话,我损失了两千四百元。」一位绅士说,他一边说,一边用手翻开狗的眼皮。

 

 

「ぼくは二千八百円のそんがいだ。」と、もひとりが、くやしそうに、あたまをまげていいました。

 

「我也损失了两千八百元。」,另一位绅士十分懊恼地边说边垂下了头。

 

 

 

 

  はじめの紳士は、すこし顔いろをわるくして、じっと、もひとりの紳士の、顔つきを見ながらいいました。

 

前一位绅士的脸色变得有一点儿苍白,直勾勾地看着对方说:

 

 

「ぼくはもうもどろうとおもう。

 

「我真想马上就回家。

 

「さあ、ぼくもちょうどさむくはなつたし腹はすいてきたしもどろうとおもう。

 

 

「我,我也又冷又饿。我也想回家了。

 

 

「そいじゃ、これで切りあげよう。なあにもどりに、きのうのやど屋で、山鳥を十円も買って帰ればいい。

 

「那么,到此为止吧。在回家的路上、去昨晚投宿的旅馆、花上十元买一只山鸡回家好了。

 

 

「うさぎもでていたねえ。そうすればけっきょくおんなじこった。では帰ろうじゃないか。

 

「那里还有兔子卖呢。那样的话,和打猎的结果一样吧。那,咱就回家吧。」

 

 

 

 

「ところがどうもこまったことは、どっち行けばもどれるのか、いっこう見当(けんとう)がつかなくなっていました。

 

「但是,叫人为难的是往哪个方向走呢。我们迷路了。」

 

 

 風がどうとふいてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。

 

风呼呼地吹着,草哗哗地响着,树叶沙沙地响着,树轰隆轰隆地响着。

 

 

「どうも腹がすいた。さっきからよこっ腹がいたくてたまらないんだ。

 

「我太饿了。从刚才开始,我的肚子就饿得疼个不住。

 

 

 

「ぼくもそうだ。もうあんまりあるきたくないな。

 

「我也一样。我也走不动了。

 

 

「あるきたくないよ。ああこまったなあ、なにかたべたいなあ。

 

「我也走不动了。啊,太叫人为难了。我真想吃点儿什么。

 

 

「たべたいもんだなあ。

 

「我也真想吃点儿什么呀。

 

 

 

 

ふたりの紳士は、ざわざわ鳴るすすきの中で、こんなことをいいました。

 

两位绅士,在发出哗啦哗啦声音的蓑草丛中这样说道。

 

 

その時ふとうしろを見ますと、りっぱな一けんの西洋づくりの家がありました。  そしてげんかんには、「RESTAURANT  西洋料理店 WILDCAT HOUSE 山猫軒」というふだがでていました。

 

正在那个时候,他们下意识地往后一看,后面出现了有一栋豪华的洋房子。洋房子的门口挂着这样的牌子「山猫轩西餐厅」

 

 

「きみ、ちょうどいい。ここはこれでなかなか開けてるんだ。入ろうじゃないか。」

 

「你看,这不正好吗? 在这里居然有这样的地方。不进去看看吗?

 

「おや、こんなとこにおかしいね。しかしとにかくなにかしょくじができるんだろう。

 

「呀,这里有这样的餐厅有点儿奇怪呀。 但是,不管怎么说,在这里能吃点儿什么吧。

 

 

「もちろんできるさ。かんばんにそう書いてあるじゃないか。

 

「当然可以吃到吧。招牌上不就这样写着吗?

 

 

  「入ろうじゃないか。ぼくはもうなにかたべたくてたおれそうなんだ。

 

   「不进去看看吗? 我再不吃点儿什么的话就要倒下去了。

 

 

  ふたりはげんかんに立ちました。げんかんは白い瀬戸のれんがで組んで、じつにりっぱなもんです。

 

   两人来到了餐厅门口。餐厅的门口是用白色的濑户陶砖砌成的,看上去实在非常壮观。   

 

 

 

  そしてガラスの開き戸がたって、そこに金文字でこう書いてありました。

 

玻璃门的门上用金色的字写着:

 

 

「どなたもどうかお入りください。けっしてごえんりょはありません。

 

「欢迎光临。为您效劳。

 

 

  ふたりはそこで、ひどくよろこんでいいました。

 

两人站在门口,非常高兴地说道:

 

 

「こいつはどうだ、やっぱり世の中はうまくできてるねえ、きょう一日なんぎしたけれど、こんどはこんないいこともある。このうちは料理店だけれどもただでごちそうするんだぜ。

 

「这不太好了吗。世界上真有这么巧的事儿。今天虽然倒了霉,居然遇到这么好的事儿。看起来要还要招待我们吃饭呢。

 

 

「どうもそうらしい。けっしてごえんりょはありませんというのはそのいみだ。

 

「看来确实如此。一定是要我们别客气的意思吧。

 

 

  ふたりは戸をおして、なかへ入りました。そこはすぐろうかになっていました。そのガラス戸のうらがわには、金文字でこうなっていました。

 

两个人把门推开后,进去了 。一进门是走廊。在那个玻璃门的后面有这样的金色的文字:       

 

 

   「ことにふとったお方やわかいお方は、大かんげいいたします。

 

   「我们特别欢迎发福的胖子还有年轻的人。 

 

 

 

  ふたりは大かんげいというので、もう大よろこびです。

 

看来两人都受到大欢迎,他俩高兴极了。

 

 

 

「きみ、ぼくらは大かんげいにあたっているのだ。

 

「你看,我们不都正巧吗。

 

 

 

「ぼくらはりょうほうかねてるから。

 

「我俩既胖又年轻呢。」

 

 

 

 

  (未完待续)

 


作文及び随筆の掲載

情報更新は2011年11月2日

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